Cross Talkサウンド職対談

「最高のコンテンツ」の音を
作るために。

ゲームやイベントなど、サイゲームスが展開する様々なコンテンツで使われる音を創造するサウンド職。
現実を超え、フィクションにリアリティを与えるその仕事の醍醐味や難しさを、
現役サウンドデザイナーの二人に語ってもらった。

Minghong(メイオウ)
サウンドデザインチーム 2021年新卒入社

出身地・中国の大学で映画制作を学んだ後、日本の大学院へ留学し録音技術を研究した。その後、以前から興味のあったゲーム内のサウンドデザインに携わるべくサイゲームスへ入社した。

Rena
サウンドデザインチーム 2021年新卒入社

大学卒業後、音楽を志し専門学校へ入学。BGMへの関心からゲーム音楽に興味を抱き、「最高のコンテンツを作る会社」というビジョンを本当に形にしていると思ったサイゲームスへ入社した。

Session 01
サイゲームスへ入社を
決めた理由は何ですか?
Rena
サイゲームスのビジョンである「最高のコンテンツを作る会社」を本当に実行している、と思ったからです。就活時、自分の作品をサウンド業界の方々に見てもらう機会がありましたが、音源に対する評価をいただくのが一般的な中、サイゲームスのスタッフだけがプランニングや見せ方といった全体の視点にも言及してくれました。こうしたことから、ただ音の仕事をするだけでなく、コンテンツとして良いものを追求するならサイゲームスしかないと思い入社しました。
Minghong
私がサイゲームスを志した理由は、音に対するこだわりはもちろん、絵や演出などコンテンツ全体のクオリティの高さに惹かれたからです。大学の教授からも「今後はポストシネマの時代が来る」と教えられており、その意味でサイゲームスが手掛けるゲームはまさにポストシネマに相応しい総合芸術的な側面があると思いました。
Rena
音声、効果音、音楽など全てのサウンドが、キャラクターやシステムの特徴を捉えつつもゲームの中に違和感なく溶け込んでますよね。
Minghong
そうですね。時には生録音をしていて、やはり音がすごくきれいですよね。感覚的な部分でもすごく感銘を受けました。
Rena
実際、現場での音作りに際しても、サウンドの矛盾をできる限りなくすよう意識しながらも、同時に感覚的な気持ちよさも追求していますよね。
Session 02
現在の業務内容について
教えてください。
Minghong
私は、ゲーム内のSE(サウンドエフェクト)制作やファイル管理をはじめ、サウンドミドルウェアでの組み込みや、PVなどのMAまで幅広く携わっています。 中でもSE制作は、色んな音の素材を組み合わせたり、エフェクトで加工して現実には存在しない音を創造する仕事であり、とても面白いです。
Rena
私もMinghongさんと同じくPVやゲーム内アニメ、リアルイベントに関するSE制作をはじめ、既成作品の分析・共有を行っています。「既成作品の分析・共有」は勉強のため一部自主的に行っている業務で、映画などの効果音や背景音を細かく聴き、サウンドの意図や効果を分析してチーム内へ共有しています。
Minghong
サウンドデザインの世界は本当に深くて、その種類や効果も多岐に渡ります。例えば、私たちが携わる主要なSEだけでも、バックグラウンドと呼ばれる「環境音」や登場人物の行動や周囲の環境に起因する「フォーリーサウンド」、さらには武器や魔法を使用した際などに鳴る「SFX」などがあります。
Rena
それぞれ持つ役割も特徴も異なるので、作る楽しさもこだわりも違います。例えば私なら環境音が好きで、Minghongさんはフォーリーが好きだったりしますよね。スピーカーが2つあるなら、その2つのバランスをどう整えるのかを考えるのも楽しいし、例えばゲーム内の舞台が異世界だったら、その世界ならばどんな音が鳴っているべきかを想像するのも楽しいです。
Minghong
すごく分かります。フォーリーは、音を付けることでコンテンツに現実感を与えられる喜びがあります。足音や衣擦れ、ドアの開閉音など、フォーリーがあることでその世界における時の流れや重力まで表現できるように感じてます。
Rena
たった一つの音で映像の印象が大きく変わりますよね。
Session 03
サイゲームスのサウンド職の
やりがいは、どこに感じますか?
Minghong
サイゲームスはコンシューマータイトルとスマホタイトルいずれのゲームも制作しているので、多彩なジャンルと接触する機会が多い点が特徴の一つだと思います。また、若手でも色んなことに挑戦させてくれる文化があります。求められる音があったとしても、それをどうやって制作するのかは本人に任せてもらえます。「最高のコンテンツを作る」ために一音たりとも妥協せずに取り組めるので、とてもやりがいを感じます。
Rena
新人のうちから仕事を任されるというのは、なかなか経験できないことだと思います。先輩スタッフからのフィードバックを受ける際も、「なんでこの音がいいのか」という要点は伝えられても、具体的なやり方や方法まで指示される訳ではありません。あくまで自分自身の力で工夫するからこそ、新しい発見や成長があって楽しいです。
Minghong
質問や相談をすれば快く教えてもらえるという安心感もありますよね。
また、サウンド部内での役割分担がしっかりしていて、任された仕事を満足いくまでやり切ることができるのもサイゲームスらしいポイントだと思います。
Rena
そうですね。以前一緒に参加したプロジェクトでも、環境音とフォーリー、SFXで仕事を分担してましたしね。これらを一人で全部を対応するとなると限られた時間の中で詰めきれない部分も出てきてしまったかもしれませんが、パートを分担することで細かい部分まで音の調整ができ、ひいてはコンテンツ全体のクオリティアップに繋がったと思います。
Minghong
また、必要な機材やソフトウェアなどがあれば迅速に準備してくれます。このような制作に専念できる環境もとてもありがたい事だと思います。サポートを担当してくれるサウンドアドミニストレーターの方々はサウンド制作とITの領域で高度な専門知識を持っているので、何かトラブルが発生した際もすぐに対応してくれるのでとても心強いです。
Rena
サウンドアドミニストレーターの皆さんは同じサウンド部所属で直接コミュニケーションをとる機会も多く、些細なことでも相談に乗ってくれるのでとても助かります。総じて、とても手厚い、恵まれた環境で仕事をさせてもらっていると思います。
Session 04
お二人の今後の目標を教えてください。
Minghong
コミュニケーション力と技術力を併せ持つような人になりたいです。自分の技術力をいかにサイゲームスの業務に役立てるか、どうやって技術力を使いこなして仕事をやり遂げるかは、コミュニケーション力次第だと感じています。自分の周囲には、コミュニケーション力と技術力を高いレベルで持つ先輩スタッフが大勢居るので、少しでも近づけるように努力します。
Rena
その通りですね。同時に、今のユーザーの方々の感覚を身に付けていたいと思います。経験を重ねたベテランが持つ技術力にはなかなか追いつくことができませんが、駆け出しだからこそ「こういう音がかっこいい」「こういう音が自然に聞こえる」というユーザーの方々に近い感覚なら得ることができるのではと思います。トレンドもそうですけど、勉強と同時にそうした感覚を大切にすることで、より多くの人に届く音作りをしていきます。

※内容は取材当時のものです。